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2007年6月11日
編み物の歴史を調べていたら、世界の編み物について興味を持ちました。世界の編み物伝統技術・Folk Art・世界各地の編み物テクニックについて調べていきたいと思います。
「ガーンジー・フィッシャーマン・セーター」はチャネル諸島にある、ガーンジー島で生まれたセーターです。チャネル諸島は、編み物の歴史において、重要な位置を占めます。
チャネル諸島では、16?17世紀に手編み産業が盛んになり、イギリス、フランス、スペインなどへ手編み製品が輸出されていました。
その後18世紀に入ると、産業革命による編み物機械化で、手編み産業は衰退していきますが、19世紀に入り、造船業・漁業が盛んになり、漁師のための「ガーンジー・フィッシャーマン・セーター」が生まれました。
ガーンジー・セーターは、生活に根ざして編まれたセーターで、家族のために編まれて受け継がれていきました。
ガーンジー・セーターは、漁師達により、北方へ伝えられていきました。
特徴としては、以下の通りです。
・表目の地に、裏目で模様を作っていく。
・漁師の労働着として生まれたので、機能的。
・漁師がセーターの裾をズボンの中に入れていた名残りから、模様入りのセーターでも、胸から下は模様なし。(胸部分でもデザインの切り替え)
・防水性と防寒性を保つため、目をつめて編みながら、生地の厚みと多様な模様を追求した。
・腕の動きを妨げないように、脇の下には、菱型の、まちが入っている。
・編み上げる時減らし目の作業を最低限にとどめるため、T字型である。
・「ガーンジー・ヤーン」と呼ばれる強く撚りがかかっていて、頑丈な毛糸を使用する。手触りはゴワゴワ固い。
参考文献
「海の男たちのセーター―英国伝統ニットの旅」とみたのり子訳
「Traditional Scandinavian Knitting」bySheila McGregor
投稿者 Mako : 2007年6月11日 17:04