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2007年6月 7日
花言葉は英語で The Victorian Language of Flowers (または単に The Language of Flowers あるいは floriography )と言います。
イギリスでは19世紀のヴィクトリア時代に大流行したので、Victorian がついています。
花言葉は、各民族が持つ神話や伝説、歴史や風習などから生まれたので、同じ種類の花でも、国や民族によって異なる意味を持つことがあります。
花言葉にも、花の見た目や特徴から生みだされたものの場合は、異なる民族間でも同じ意味をそれぞれつけていることがあります。
また、他文化の花言葉が入ってきて、新たなものを採用したり、あるいはもともと持っていた花言葉と合わせたということも考えられます。一つの花に複数の意味がついている場合は、これも原因の一つではないかと思います。
花を渡す上下の向き、左右どちらも手で渡すかということで、花言葉の意味が逆になります。
そして、一つの花に複数の意味がついていて、どのようにメッセージを解釈したらいいか迷ってしまう場合もあります。
こういった誤解を防ぐために、メッセージを書いたカードや、歌や詩などを添えるとよいでしょう。
花言葉は、17世紀にトルコで生まれた。当時恋人達は、大きな花束を手紙の代わりとして、精密にメッセージを伝え合っていました。
あるトルコ人の人妻とフランス人の画家の秘め事が、トルコ人の夫に見つかってしまいます。怒った夫は、妻を毒蛇と一緒に袋に入れてナイル川に投げ込みました。彼女は、沈む直前にフランス人の画家に助けられ、二人でフランスに逃げます。
その後二人はパリに住み、パリのマダム建に花言葉を教えたというのが、トルコからフランスに伝わった経緯だと言われています。
1700年代後半から、パリの社交界で花言葉は大流行しました。
1818年にシャルロット・ド・ラトゥール(Charlotte de Latour)により、初の花言葉辞典(「Le Langage des Fleurs」が出版されました。この本はフランスで大人気となり、アメリカとスペインにも広がりました。
イギリスでは、1763年に出版されたモンターニュ婦人の書簡集に花言葉に関する記述があります。その後、フランスに少し遅れて花言葉辞典ができました。
19世紀花言葉は大流行し、多くの花言葉辞典が出版されます。この頃から辞典によって、同じ花の異なる意味が説明されることが目立つようになりました。このような状態で、これらの辞典を手がかりに贈られた花のメッセージを解釈する人は、戸惑ってしまうに違いない、と考えたジェーン・マーシュは、花言葉の語源を調べ、花言葉の決定版とも言える辞典を作りました。(Jean Marsh著 「The Language of Flowers」1884年イギリス) 残念ながら、この日本語訳ジェーン・マーシュ著「花言葉辞典」は日本で絶版になっており、アメリカでも古本以外はもう出回っていない状態です。ちなみにこの本の挿絵は、マザーグースの挿絵をしたケイト・グリーナウェイです。
花言葉を勉強するには、花の写真付きで、和名、学名、原産地、その花にまつわるエピソードと花言葉が書かれている辞典・図鑑を使用することが望ましいでしょう。
参考文献:
「The Language of Flowers: A History (Victorian Literature and Culture Series)」
「Tussie-Mussies: The Victorian Art of Expressing Yourself in the Language of Flowers」
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投稿者 Mako : 2007年6月 7日 23:03